国産車??

お疲れ様です!インドネシア担当鈴木です。

前回お伝えした新大統領プラボウォ・スビアント氏の発言がニュースになっていました。

「閣僚がなぜ外車に乗っている?来週からPindad Maungに替えろ」とのこと。来週ってところが怖いですがまぁ、正論ですよね。しかし、国産車あったっけ?・・・不勉強で存じ上げなかったのですがあるんですね。

「Pindad」はPerindustrian Angkatan Daratの略で、直訳すると「陸軍産業」。戦車、装甲車、銃器、銃弾などをつくっている国営企業でバンドゥンに工場があります。Google mapのコメントに「兵器工廠の所在を公開するな」と書いている人がいました。ごもっとも。有事には真っ先に破壊されることでしょう。で、閣僚及び高級官僚が乗れと言われているのがこちら、「MV3 Garuda Limousine」のようです。

んー気持ちはわかるけど滲み出る新興国感は隠せない、そんなデザインですね。部品の70%が国産で30%が韓国KGM社から供給との事ですが、Pindadが作ってるのはボディだけという噂も。まぁ内燃機関は非常に高度な技術なので電気自動車みたいにホイホイ参入できる世界ではないですよね。

しかしPindad、実はめちゃくちゃ格好良い車も作っていました。戦略車両というカテゴリで、こちらが「Maung」だそうです。

素晴らしいの一言です。機能美溢れる直線構成、ダサさと紙一重のいかつい面構え、カウンタックみたいなオーバーフェンダー、リム深の黒い鉄っちんホイール、クラシカルなフェンダーミラー、全体のバランス。非の打ちどころがありません。私なら上のガルーダリムジンより断然こちらに乗りたいです。エンジンはトヨタ製とどこかに書いてあった気がします。こちらは幌の下に機関銃などを据え付ける台座があったりする軍用車なんですが、なんと民生バージョンもあるらしいです。それがこちら「Maung MV2」。

うーん、なんだろう、何とも言えないです。SF映画とかロボットアニメに出てくる軍用車みたい。しかし威圧感は健在で、これに乗っていたらみんな道を譲ってくれることでしょう。

EVの自社開発も行っているらしいPindad、日本企業による寡占状態が続くインドネシア自動車産業に風穴を開けるのはあるいはこの国産メーカーなのかもしれません。ワイルド風味やミリタリーテイストを好む層は結構いると思うので、民間にどのくらい売りたいのかはわかりませんが、使い勝手の良い小型車を作ってほしいものです。

ではまた。

 


【蛇足】今日のにゃんこ

ねこタワーの頂上から。名前はまだなく、便宜上あかちゃんマンと呼ばれています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です