インドネシアの道路交通に関する一考
お疲れ様です!インドネシア担当鈴木でございます。
鈴木は現地で免許を取得して自分で運転しています。日本の国際免許は使えません。そんな中で思う事をつらつらと記します。そんな回があってもいいかと。
インドネシアの交通マナーは悪いです。というよりマナーという概念が欠落している印象です。皆が皆、自分の事しか考えずにボケーっと運転しているように見えます。車線変更、道路外の施設からの流入、右左折、そういった際に後方確認を全くしない人が全体の5割ぐらいいます。バイクのバックミラーが正しくセットされている割合も5割を切ると思います。その他枚挙にいとまがないのですが、日本でプロとして高度な安全教育を受けた人間から見ると致命的なミスを、平気でバンバン繰り出してくるので疲れますし、正直不快です。
では交通事故もさぞかし多いだろうと始めは思うのですが、これが驚くほど少ないのです。ここから導き出される仮説は、高度な安全教育を受けた日本人から見れば危険な運転者でも、全員がそうならば意外と成り立ってしまう、という物です。
日本など先進国での運転はルールとマナーが完成され洗練されて、例えば後ろを見ないで目の前に車線変更してくる人などは皆無です。翻って、もしそんなことをすれば事故に直結します。ある意味でルールやマナーを無視した想定外の動きには弱いとも言えます。しかしもしそれが当たり前なら?驚くことも無く何事もなく流れていくのです。皆ろくに安全教育を受けることも無く子供のころからバイクを乗り回し、
前述のような交通状況の中に身を置くうち無意識のうちに高度な「かもしれない運転」を身につけているのだと考えられます。
「高度な安全教育を受けた私」は、確かに正しいかもしれない。しかしながらこのカオティックな、しかし意外と成り立っている交通状況、の中では異物でしかなく、そのちっぽけな異物だけが持っている常識などまったく通用しないというのが現実、という事になるのです。
どちらが正しいかは言うまでもなく、いずれインドネシアの道路交通も先進国のように洗練されていくでしょう。しかしまだまだ先の事だと思えます。
勿論私見に過ぎませんが、これって交通の点だけではなくて、教育レベルの低きがゆえに先進国にはまだまだ遠~く及ばない事が、たくさんがある気がします。ASEANの盟主、GDPで近い将来日本を追い越す、そうかもしれませんが、交通と同様、ちゃんと成り立っているようで中身はめちゃくちゃ、多くの時間と労力をかけて整理していかなければならない事、がまだまだたくさんあるように思います。
Keyはやはり教育なのでしょう。地頭がいい印象の子は山ほどいます。教員の給与が非常に低く、なり手がいないとも聞きます。貧しい田舎町に生まれた子供たちには高等教育の機会が少ないと考えられます。なんという損失でしょうか。
政治のトップの方々が志を持って取り組んでいけば、未来は明るいと思います。
・・あれれワタクシ何様? スイマセン偉そうに長々と💦
ではまた。
【蛇足】今日のにゃんこ
前回の赤ん坊、すくすくと成長して美少年になりました。丸顔なので「まるたん」と名付けられました。綴りはフランス風にMARTIN。マルタンマルジェラとかレミーマルタンとかの。